27.猫を抱いて象と泳ぐ / 小川洋子
去りゆく月日に追いついた 涙
これで現状月一冊です。
この本、インスタにあげたら、
それは名作だぞとコメント頂き、
期待値バク上がりで読んだ上で、なお、
初っ端から掴まれました。
さっきあげた7冊目は、
現状に掴みかかっていけよ!
というスタイルでしたが、
こちらは、いわば逆かも。
与えられたものを大事にして、
期待されることにひたむきに応える、
そんな人たちに触れるための本。
人生の指針云々というよりは、
表現の美しさ、深さを味わう本。
エピソードがもう、
切なすぎるそれぞれ…
綺麗で繊細な出来事を、
大切に切り抜いてアルバムにした、
みたいな本です。
私はこんな風にはなれないので、
こんな考え方ができる人は尊敬する。
たまにいらっしゃるのだよね、
慎ましやかな人々。
自意識や不満に蓋をして、
なんならそもそも持ち合わせなくて、
最善をスマートに選べる人。
シンプルで無機質に感じるけど、
本当はそういう人が一番あたたかくて、
包容力があるんよね。
美味しいコーヒーを飲みながら、
少しづつ楽しみたい本です。
チェス、覚えようかなあ…